気がつけば、俺の視界にあいつがいる。
どうして俺は、あいつばかり目に入るんだろう。






頭でっかちで、臆病なくせに最強で、地味に生きたいとか言ってるくせに知らずに目立ってる。
それは俺達のせいもあるけれど、あいつが騒ぐからそれが膨れ上がっていた。

多分、あいつはそれに気づいていない。

それがあいつの名前。


「リディィィィィィィィ!!」


今日もが泣きそうな声をあげながら俺から逃げていく。
害虫か、俺は。


「少なくとも、リディアにしてみれば、僕らは立派な害虫だろうね」
「特にジェームズ、君はね」
「あっはっはっ、何言ってるんだよリーマス。僕が嫌がられてるわけないじゃないか!が恥ずかしがり屋なだけだよ」
「お前のその超プラス思考には感服するよ」


呆れてため息をつきながら、ジェームズの頭をはたく。
同時に、あれほど拒絶反応を示すに、少しいらつく自分がいた。

どうしてあいつにいらつくんだろう。
生意気でちびで切れたときの馬鹿力がすごくて、どこもいいところなんて……だからか?
ムカつく点がありすぎるからいらつくのか?
いやいやいや、よく考えろ俺。
もしそうなら、無視されても何とも思わないだろ。
じゃあ何なんだ、これ?


「春だねえ」
「春だね」


紅茶を飲みながら、ジェームズとリーマスがのほほんと呟く。
馬っ、違っ、んなわけねえだろうが!
俺はもっとこう、大人の色気が漂う女がタイプだ!!