あの日から、私の生徒会のお手伝いへの情熱度がぐっと上がった。

げ、現金じゃないもん!
先輩の役に立ちたいんだもん!!


「ルカちゃん、助けて……!」
「はい!」
「いいんですよ、ラインハルトさん。副会長が駄目駄目なのはいつものことですから」
「え、でも……」


三双萩先輩がいないから、椿先輩の肩の荷が重くなる一方だ。
手伝おうとしたのを芳桂先輩にぴしゃりと止められて、わたわたと慌ててしまう。


「ルカちゃぁん……」
「ううううう……せんぱぁい……」


お互い涙目で見つめ合う私達に、芳桂先輩がため息をついた。


「椿、あの馬鹿を連れてきてください。首根っこをひっつかんで構いません」


事実上の休憩に、椿先輩の顔がぱっと明るくなる。
頬がほんのり上気しているのは、きっと大好きな三双萩先輩を探しに行ける嬉しさからだろう。

可愛いなあ、椿先輩。
ついつい頬をゆるませながら、飛び出していく先輩を見送ってしまう。
そんな私に、芳桂先輩が苦笑した。


「……直接の手伝いは禁物ですが、少しだけならいいですよ」


その時の私の表情がよほど嬉しそうだったんだろう、細くて綺麗な手で頭をなでられる。


「こ……こどもあつかい、しないでください」


赤くなった顔をごまかすために言った言葉は、舌っ足らずでさらに恥ずかしくなった。
そんな私を芳桂先輩が微笑ましそうに見ていたなんて、必死にうつむいていた私は知らない。