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彼女が部室に連れてこられるのが常態化した、ある日。 早めに準備に来た日吉たちと共にやってきた彼女は、とっくりと室内を眺めてうめいた。 「ありえない……やっぱりありえない……!!」 「何がだよ」 「あのソファー!何なの、毛皮付きって!しかも本物!!」 すかさず突っ込んだ宍戸に、はびしりと奥のソファーを指し示す。 跡部専用・ゴージャスソファー。 それを確認した日吉が、重々しくうなずいた。 「確かに、あれはありえない」 「でしょ?日吉もそう思うでしょ?」 「どうしてわざわざ毛皮を引く必要があるんだ?」 「しかもあれ、汗だくの時とか座れないじゃない」 「確かに、跡部さんが部活中にあそこに座っているのは見たことがないな」 今まで気にも留めなかったが、言われてみれば極めて非効率的な椅子だ。 汗をかくのが仕事のような運動部で、本革のカバーつきのソファー。 部活前か、終わってシャワーを浴びた後しか意味がない。 「しかもあのパソコン!いくらなんでもやりすぎでしょ」 「ああ……滝さんから譲り受けた時には驚いたな」 「1人1台って、どれだけ贅沢なのよ」 「情報共有の観点から言えば、むしろ1台だけの方が有効だよな」 「だよねえ。跡部先輩も、何考えてるんだか……」 「いや、あれは榊監督の私費だぞ」 宍戸の一言に、彼以外の全員が目を見開いた。 どうやら、日吉も鳳も跡部の私物だと思っていたらしい。 「なんて無駄遣いをするんだ……」 うめいた日吉に、も深くうなずく。 「ちょっと一回、あの二人の金銭感覚とセンスをどうにかしなきゃね」 「そうだな」 そんな二人をいつの間にか遠めに眺めながら、ダブルスコンビがこっそりとささやきあった。 「あいつら、何であれで付き合ってねえんだよ……」 「……ですよね……」 ----------------------------------- 銀狐楓さんのリクエストで、「跡部や長太郎の行動などに息のあったツッコミをする2人」のお話。 小話程度になってしまって申し訳ありません…。 小ネタは浮かぶものの、1つのお話にまでなってくれなかったので、部室にての続き物にしてしまいました。 跡部のあのソファーは絶対におかしいと思うんですよ! トレーニングルームもやり過ぎだと思うんですよ! あの部室は絶対、突っ込みどころの宝庫だと思っています。 お持ち帰りは銀狐楓さんのみとなります。 リクエストありがとうございました! |