「さぁて、行きますか!!」
運命の伍番魔晄炉爆破日。
ソルジャー服に身を包んだクラウドと、漆黒の服を着こんだが、家の前でセフィロス達に見送られていた。
「俺らも行きてえなあ……」
「との任務は、正規には一度もなかったしな……」
「ソルジャー4人もいりません!私とクラウドが頼まれたんだから、神羅にいた人間はあまり行かない方がいいよ」
アバランチは反神羅組織。
それをわかっているからこそ、ザックスもセフィロスも口で不満を言うだけなのだ。
あまり、アバランチの面々を刺激するようなことはしないほうがいい。
「じゃあ、行ってきます」
「ああ」
「気をつけろよ」
2人に見送られつつ闇夜を小走りに駆け抜け、バレット達と合流して、いざ爆破。
「クラウド、ゴー!!」
本編のようにジェノバの影響を受けることもなく、気持ち良くセット。
意気揚々と動力部を出たところで、やはりエアバスターに襲われた。
「さっすがハイデッカー、趣味悪ぅい」
「笑い声も下品だもんな」
他のメンバーが慌て、プレジデントが何やら言ってバレットを怒り狂わせている中、とクラウドがのんびりとそんな会話を交わす。
と、不意にプレジデントが2人に目を留めた。
「おや?そこの2人は……」
「元ソルジャー1st、クラウド・ストライフ」
「元ソルジャー1st?・」
「……、なんで疑問形なんだよ」
びしりと決めたクラウドに対し、小首を傾げながら宣言したに、チョコボ頭ががくりとうなだれる。
「だって私、自分で手続きして抜けたわけじゃないし。極端な話、元かどうかもわからないんだよねえ」
「大丈夫だ、セフィロスがの分もやっておいた」
「あ、ほんと?後でお礼言っとかなきゃ」
セフィロスと言う単語にプレジデントが反応した気もするが、とりあえずそんなことはまあどうでもいい。
「それじゃいっちょ、バリバリドッカーン!!と」
「マテリアマテリア、どれだったかな」
ぐるぐると腕を回すに、おもむろにマテリア袋をあさり始めるクラウド。
緊張感ゼロだ。
「はーい、プレジデントー。早く逃げないと、雷のとばっちり受けますよー」
のんびりと(している割にかなり本気で)が警告すると、プレジデントを乗せたヘリがものすごい勢いで飛び去った。
「……情けねえ……」
ぼそりと呟いたバレットの言葉は、おそらくその場全員の内心を代弁していただろう。
「クラウド、サンダガいくよー」
こちらはサンダガではなくジライヤを引っ張り出してきたが(心なしかジライヤがうなだれていた)、しっかりと待機させてクラウドを呼ぶ。
「せーの」
強力すぎる電流をまともにくらって、エアバスターはあっさりとショートしたが、何やら様子がおかしい。
そうこうしている間に、魔晄炉にセットした爆弾のタイムリミットが迫ってきていた。
「 爆発するぞ!!」
そのことに気づいたクラウドが叫ぶが、すでに遅かった。
爆風で大きく裂けた穴に落ちそうになったティファを、間一髪でクラウドが助ける。
その代わりに、クラウド本人が落ちそうになっていたが。
「クラウド!!」
涙目でティファが叫ぶが、クラウドには返事をする余裕もない。
手をかけた場所が非常に不安定で、ともすれば落下しそうだ。
身を乗り出すティファを、バレットが強い力で押さえつける。
この状況から、どうやって上に上がろうか。
「クラウド、だっさーい」
助かる方法を考えていたところに、反対方向からからかうような声がかけられた。
反射的に振り向くと、何故かまでが片手でつかまって落ちかけていた。
「!?」
「おいおい、何やってんだよ!?」
無事な2人が心底驚くが、クラウドはそれよりも彼女の右手に釘づけになった。
「、その右手 !」
「ん?ああ、ヘマしちゃったよ」
腕全体が血みどろになりながらも、はけろりと答える。
黒い長袖のせいで怪我の程度はよくわからないが、だらりと力なく垂れた指先からは、 ひっきりなしに赤い滴がしたたっていた。
「それよりクラウド、女の子を助けるんなら、せめて自分も華麗に着地しなきゃ」
痛みでこっそりと脂汗をにじませながらも、はなおも軽口を叩く。
その反面、内心ではつかまっている左手の感覚がなくなっていることに焦っていた。
(やっべえ……クラウドは教会に落ちるだろうからよしとして、私はどこに落ちるんだ!?)
かなり冷や汗だらだらものである。
「、頑張って!!」
半泣きで必死にそう言うティファに微笑み、はあやすように言葉を紡ぐ。
「ソルジャーはこれしきでは死なないから、大丈夫。 そういうわけで、クラウド。私は先にいくよ」
言うが早いか、力尽きたの手がずるりと離れる。
それでもクラウドと同じようなポイントに落ちるように調整しながら落下していくを見て、クラウドが顔を歪めた。
「 っ、くそっ!!」
もどかしそうに悪態をつくと、クラウドもまた潔く手を離す。
「クラウドーっ!!」
「ティファ、危ねえ!」
必死に身を乗り出すティファと、それを止めるバレットを視界の端におさめながら、クラウドはまっすぐにを追いかける。
空気抵抗をなるべく小さくして、ようやく追いついた時には、はすでに出血量から気を失っていた。
「」
腕を引いてきつく抱きしめ、彼女の頭をかばうようにする。
そして、クラウドの意識もブラックアウト。
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