「セフィロス……それにそっちは、、だったか」
「……どうも、若様」
おもしろそうに片眉を上げたルーファウストは対照的に、はものすごくめんどくさそうだ。
さりげなくザックスの後ろに隠れながら(今更意味がないのは百も承知)クラウドに早く何か言えと目線で促す。
え!?俺!?と焦りながらも、クラウドもおとなしくそれに従った。
「 ルーファウス。プレジデントは死んだぞ」
「そのようだな」
たいした感慨も見せずにうなずいたルーファウスは、その口元をつり上げる。
「いよいよ私の時代がきた、ということか」
まるで父親が死ぬのを待っていたと言わんばかりの口調に、バレットのこめかみが盛り上がった。
察したティファの制止を振り切って、ルーファウスにつかみかかろうとする。
即座にザックスにおさえこまれながらも、勢いだけは衰えずに声をあげた。
「親が死んだってのに、もう先の話かよ!ずいぶん薄情なこったな」
「元々悼むような情も持っていないのでね」
バレットの暴言に怒るでもなくあっさりとうなずき、ルーファウスはゆるりと両腕を広げる。
「親父は金で世界を支配したが 私は世界を恐怖で支配する。親父のやり方では、金がかかりすぎるのでな」
「恐怖、ねえ……」
恐怖はいきすぎると暴動の火種になることを、この男は知っているのだろうか。
この切れ者がその危険性に気づかないはずがないのだが……。
顔をしかめてそんなことを考えるの横で、妙に殺る気満々のクラウドが一歩前に出た。
「みんな、先に行っていてくれ。俺は一回、こいつと決着をつけておかなきゃいけない」
「は?どうしたのさ、クラウド。っていうか、何でそんなに気合いたっぷりなの?」
こういった方面では滅多なことでは羽目を外さないクラウドを知っているから、なおさらは首を傾げる。
過去に何か私怨でもあったのだろうか。
可愛い弟子に何かしていたら許さないと密かに拳を握りしめたの横で、当のクラウドがどっかんと爆弾を投下した。
「俺は知ってるぞ、!が昔、こいつにちょっかい出されてたって!」
殺気だったその言葉に反応したのは、もちろん昔なじみのソルジャーズ。
と、ザックスから色々と話を聞いて、一方的に親近感を持っていたエアリス。
「ふうん……そうだったんだ。大変だったね、!私がこらしめてあげるから!!」
「だなあ。水くせえじゃねえか、。困ってたなら言ってくれりゃ、こう、ザクッ!!と……」
「ルーファウス、貴様……誰に許可を得てに近寄った?」
4人の殺気は本物で、さすがのルーファウスも血の気が引いた顔で数歩後ずさる。
このままでは冗談ではなく殺ってしまうかもしれないと焦ったが、慌ててクラウドの横に並んだ。
「ちょ、ストップストップ!!あれは本当に単なるちょっかいでしょ!?物もらったことも食事に誘われたこともないっての!!」
「は男の汚さをわかってないから、そんなことが言えるんだ!あれは獲物を狙う目だったぞ!?」
「ああもう、クラウドしつこい!どうなんだっての若!!」
「……私としては、に恋愛感情はなかったんだが……」
もしかしてあの行為、とんでもない地雷だったのだろうか。
ルーファウス、内心冷や汗だらだら。
「ほら!ルーファウスだってこう言ってるじゃない!」
「それが甘いって言ってるんだよ!」
両者、一歩も譲らない睨み合い。
いい加減焦れたが、自分の獲物を抜き放った。
「わかった!じゃあ、私の不始末は私がつける!だからクラウド以外、みんな先に行きなさい!!」
どうしても引きそうにないクラウド以外は、できるだけ速やかに脱出させる必要がある。
特にこういったことに慣れていないであろうアバランチ組とナナキ、そしてエアリスは、安全に逃がしたかった。
堂々としたその宣言っぷりに、エアリスが「、かっこいい!」とはしゃいでいる。
この様子を見る限り、ザックスは大丈夫だろう。
いざとなったら、エアリスが引っ張っていってくれる。
となると、後はセフィロスだが 。
「セフィロス。バランスを考えて、ザックス達と行ってて」
「だが 」
「エアリスの実力、まだわからないから、やっぱり不安なの。セフィロスの魔力と実力なら、何があっても安心できるし……」
お願い、と目をうるませれば、こちらも説得完了。
ちょろいもんだと内心で笑いながら、撤退して行く仲間を見送る。
殿のセフィロスと視線を交わして手を振った後、くるりとルーファウスに向き直って不敵に笑った。
「さてクラウド、ほどほどに……ね?」
「ああ。俺の実力、見せてやるよ。」
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